ティートリー(ティーツリー)はオーストラリア原産の常緑樹。精油は病院を思わせる、清潔でフレッシュな香りがします。オーストラリアの原住民、アボリジニは、古くからこの植物の薬効に気付いており、傷の消毒などに使用してきました。殺菌作用にすぐれ、にきびや吹き出物対策によく利用されます。バケツの水の除菌など、ハウスキーピングにも使える、汎用性の高い精油です。
以下で詳しく見ていきましょう。
ティートリー精油のプロフィール
エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)
英名 | ティートリー(ティーツリー) |
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和名 | ゴセイカユプテ |
学名 | Melaleuca alternifolia |
科名 | フトモモ科 |
抽出部位 | 葉 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な産地 | オーストラリア、ジンバブエ |
主な成分 | テルピネン-4-オール、γ-テルピネン、α-テルピネン、1,8-シネオール、グロブロール、カジネン、テルピノーレン、ビリディフロロール、リモネン、p-サイメン、ほか |
主な効能、効果 | 強心、去痰、抗ウイルス、抗感染、殺菌、殺真菌、殺虫、刺激、粘膜過多治癒、発汗、瘢痕形成 |
香りの系統 | 樹木系 |
香りのノート | トップノート |
ティートリーってどんな精油?
どんな香り?
病院を連想させるような、清潔な感じのツンと染み通る香り
どんな植物?
細長い葉と、紙のように測りやすい樹皮を持った、オーストラリア、ニューサウスウェールズ原産の常緑低木です。沼や川の近くで生育し、 6メートルほどの高さにまで成長しますが、精油を取るためのティートリーは、主に栽培園で低い高さで育てます。生命力が強く、幹を切り倒した後でも成長を続け、 2年後にはまた伐採できるまでになります。
ティーと言う名前はついていますが、お茶の木ではありません。お茶の木と異なることをわかりやすく表現するため、あえて「Ti tree」のスペルで綴っている海外の書物もあります。
エピソードや歴史、豆知識など
オーストラリア原住民アボリジニは、早くからこの植物の持つ薬効に気づいており、怪我などをしたときに利用していたと言われています。 20世紀前半にはヨーロッパにも持ち込まれ、この植物が持つ殺菌作用にたちまち注目が集まりました。第二次大戦中は熱帯地方の軍隊や工場でもこの植物を活用していたそうです。
精油としてアロマテラピー用に使われるようになったのは、比較的最近のことです。
ティートリーの効能や効果
こころに対する効能
- ショックを受けたこころを癒し、リフレッシュさせる
からだに対する効能
- 免疫力を高めて、感染症とたたかう体をつくる
- 強力な殺菌作用で、からだから毒素を排出する
- カンジダ膣炎など、真菌性の性器の感染症を治す
肌に対する効能
- やけど、日焼けなどの炎症を改善する
- 切り傷、おでき、にきび、吹き出物などを改善する
- 水虫を治す
ワンポイントアドバイス
いろいろなシーンで活躍するティートリー。実用的な精油で、どちらかと言うと、香りよりもその実用面から愛用する人が多いです。にきびや吹き出ものの対策、そしてかぜの季節などに活躍します。ハウスキーピングにも人気です。
ティートリーはラベンダーと並んで原液をお肌につけることができる精油と言われています。ただし、お肌の弱い人は原液の使用はできるだけ避けた方が無難です。ティートリーは皮膚に刺激を与える場合もありますので、お肌に使用する際にはなるべくホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどのキャリアオイルで薄めてから行ってください。
ティートリーのおすすめの使い方
かぜの季節に
かぜが流行るような冬場の季節は、ティートリーを使って上手に対策しましょう。お風呂にティートリーの精油を2、3滴落とし、蒸気を吸い込みながらしっかりと体を温めます。ラベンダーやユーカリ、マージョラムをブレンドしても良いでしょう。かぜを寄せ付けない、健康的な体作りをサポートしてくれます。
お肌のトラブルに
洗面器に熱いお湯を張り、ティートリー精油を3滴、ジュニパー精油を2滴を落として、立ち上る蒸気を5分ほどお肌に当てます。この際、バスタオルなどで頭の上から覆うと、蒸気が逃げにくくなるため効果的です。終わったら洗顔をして、しっかりと保湿をしてください。
ハウスキーピングに
清潔さがキーワードのティートリーは、家のお掃除や洗濯にも活躍します。洗濯のすすぎの時に2、3滴の精油を垂らすと、部屋干しのニオイを抑えることができます。ぞうきんで水拭きをするときには、バケツに2、3滴のティートリー精油を落とし、そこで絞ります。雑菌の繁殖を防ぎ、クリーンに保ちます。
ティートリーと相性の良い精油
スイートオレンジ、サイプレス、シナモン、ジンジャー、タイム、マンダリン、ユーカリ、ラベンダー、レモン、ローズマリー
いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!