パチュリ精油の効能、効果は? どんな香り?

パチュリ精油(パチュリー精油)
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パチュリ(パチュリー)は東南アジア原産のシソ科の植物。土の匂いを連想させる、スモーキーでエキゾチックな香りがします。乾燥した葉は香りが高く、衣料品の虫よけ剤としても利用されてきました。オリエンタルな香りは香水としても有名で、特に60年代のヒッピー文化において流行しました。疲れた心をリラックスさせる作用にすぐれ、また食欲を抑制する効果でも知られています。

以下で詳しく見ていきましょう。

目次

パチュリ精油のプロフィール

パチュリ(パチュリー)

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名パチュリ(パチュリー、パチョリ)
和名パチュリ(パチュリー、パチョリ)
学名Pogostemon cablin
科名シソ科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地インドネシア、インド、マレーシア
主な成分パチュリアルコール、α-パチュレン、α-ブルネッセン、β-セチュレン、β-パチュレン、α-グアイアネン、パチュレンオール、パチュリピリジンなど
主な効能、効果抗炎症、静脈強化、殺菌、瘢痕形成、防虫
香りの系統オリエンタル系
香りのノートベースノート

パチュリってどんな精油?

パチュリ(パチュリー)

どんな香り?

土の匂いを連想させる、スモーキーでエキゾチックな香り

どんな植物?

パチュリはインドネシアやフィリピンが原産のシソ科の多年草です。パチュリー、パチョリと呼ばれることもあります。10センチほどのギザギザの葉をつけ、 90センチの高さまで成長します。主な生産地には、インド、インドネシア、マレーシアなどがあります。

パチュリは土地を疲弊させる木で、肥沃な土地でないとなかなか成長しません。葉をこすると、強い香りが立ち上がります。

エピソードや歴史、豆知識など

パチュリはインドのタミル語で「緑の葉」を意味し、インドでは古くから香料や薬草として交易に利用されてきました。パチュリは日本にも持ち込まれました。虫や蛇に対する薬として長い間利用されてきたようです。インドでは衣料品の虫よけのためにパチュリのサシェを使用することが広く行われています。

スモーキーでエキゾチックなパチュリの香りは、オリエンタルタイプの香水の成分としてよく利用されています。19世紀、ヴィクトリア女王はパチュリの香水を愛用していましたが、その強すぎる香りに周囲の人々が辟易していたそうです。1960年代にはサンダルウッドジャスミンと並んで、この香りがヒッピー文化の中で大流行しました。

ワインなどと同様に、年を経るごとに品質が良くなっていく精油として知られています。パチュリのオイルは揮発しにくいため、他の精油に加えると香りを長持ちさせることができます。

パチュリの効能や効果

リラックスに、情緒の安定に

パチュリの土を思わせるような落ち着いた香りは、心を穏やかにして気持ちを安定させてくれます。バタバタと慌てている自分の姿を客観的に見つめさせ、問題を解決することを手伝ってくれます。

食べすぎてしまう方に

香りによって食欲が出たり食欲がなくなったりすることはよくありますが、パチュリの香りは食欲をなくす方向に働きます。ダイエットをしたいのにどうしても食べてしまうという人は、パチュリの香りを上手に利用すると良いかもしれません。

ロマンティックな気分にさせる香り

エキゾチックなパチュリの香りはロマンチックな気分にさせる香りとしても有名です。香水のべースノートとしてもよく利用されています。

ワンポイントアドバイス

パチュリ(パチュリー)

スモーキーで落ち着いた香りですが、かなり強く香りますので、人によってはしつこく感じるかもしれません。主役として別の香りを使い、脇役としてパチュリを少し加えると、バランスの良い香りになります。

精油の粘度は高めで、ビンのドロッパーからなかなか落ちてこないこともありますが、イライラせずに1滴目が落ちるのをじっと待ってください。1滴出ると、2滴目からは比較的スムーズにでます。

パチュリのおすすめの使い方

心に余裕を持ちたいときに

ストレスで心が疲れているとき、心にゆとりを持ちたいときは、パチュリの香りを利用しましょう。アロマポットやアロマライトなどにパチュリの精油を数滴落とし、お部屋に広げます。クラリセージフランキンセンスラベンダーなどとブレンドしても良いでしょう。

スキンケアに

お肌の乾燥や老化が気になる方は、パチュリの精油を使ってみましょう。ホホバオイルなどのキャリアオイルにパチュリ精油をブレンドし、お肌にマッサージします。フランキンセンスローズなどをブレンドしても良いでしょう。

香りの保留剤として

パチュリの精油は揮発しにくい性質があるため、精油をブレンドする時の保留剤として利用することができます。香りを長くとどめたいというときは、パチュリの精油を少し加えてみましょう。香水を作るときなどにもオススメです。

パチュリと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

クラリセージサンダルウッドゼラニウムフランキンセンスネロリローズベルガモットラベンダーレモングラスローズウッド

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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