カモミール・ジャーマンの効能を徹底解説!肌荒れ改善やリラックスに最適な理由

カモミール・ジャーマン精油
  • URLをコピーしました!

カモミール・ジャーマンの精油は色がきれいね

そうですね。これは「カマズレンブレー」なんて呼ばれますが、他の精油にはない美しさですね。

香りは・・・かなり濃厚な感じ。甘い? でも、ちょっときつく感じるかな

最初はとっつきにくいけど、使っているうちにクセになる・・・という人が多いですね。スキンケアで人気が高い精油ですが、以下で詳しく見ていきましょう

目次

カモミール・ジャーマンってどんな精油?

カモミール・ジャーマン

どんな香り?

甘く濃厚でボリューム感のある、ほのかに薬を思わせる香り

どんな植物?

カモミール・ジャーマンは北ヨーロッパや西アジアが原産のキク科のハーブ。50cmほどの背丈の一年草で、かわいらしい白い花を咲かせます。花の真ん中の黄色い部分に、やや盛り上がりがあるのが特徴です。
園芸ではコンパニオンプランツとして知られ、一緒に植えておくと近くの植物が元気に育ちます。

ハーブティーとしても有名で、カモミール・ローマンよりも、こちらのカモミール・ジャーマンのほうが好んで飲まれます。濃厚な甘い香りが人気です。

エピソードや歴史、豆知識など

カモミールという名前は、「地面のリンゴ」という意味のギリシャ語に由来しています。ヨーロッパでは古くから安全な薬草として知られ、もっとも歴史のある民間薬と言われています。主に初期の風邪や頭痛、下痢などに利用されてきました。当時は水で煮出して飲んでいたようです。

精油にすると、やや薬草っぽい香りが目立ちますが、希釈するとフルーティな香りになります。たくさんの花からわずかな量しか取れない、貴重な精油です。

カモミール・ジャーマン精油のプロフィール

カモミール・ジャーマン

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名Chamomile german カモミール・ジャーマン
和名ジャーマンカミツレ
学名Matricaria chamomilla
科名キク科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地ドイツ、エジプト、ハンガリー、イギリス
主な成分ビサボロールオキサイドA(57%)、カマズレン(23%)、cis-t-ディサイクロエーテル(11%)、ビサボロールオキサイドB(4%)、ビサボレンオキサイド(4%)など
主な効能、効果抗炎症、抗ウイルス、鎮痛、鎮静、消化促進、血圧降下、強壮、女性ホルモン様作用
香りの系統フローラル系
香りのノートミドルノート

カモミール・ジャーマン精油の主な成分と作用

カモミール・ジャーマン精油の成分分析表
データ引用元: 「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社

ビサボロールオキサイドA(57%)

強力な抗炎症作用があり、肌荒れや炎症を抑える効果が期待されます。また、抗菌・抗真菌作用もあるため、肌トラブルの予防にも役立ちます。

カマズレン(23%)

強力な抗炎症作用があり、特に赤みや炎症を緩和する効果が知られています。さらに、鎮静作用もあり、肌を落ち着かせる効果が期待できます。カマズレンは青色の色素を含むため、この精油の特徴的な色合いを生み出しています。

cis-t-ディサイクロエーテル(11%)

抗炎症・鎮静作用があり、肌を落ち着かせる効果が期待されます。また、リラックス効果もあり、心身の緊張を和らげるのに役立つとされています。

ビサボロールオキサイドB(4%)

ビサボロールオキサイドAと同様に、抗炎症・抗菌作用があり、特に敏感肌や肌荒れのケアに効果的です。

ビサボレンオキサイド(4%)

抗炎症・抗酸化作用が期待でき、肌の老化予防や環境ダメージからの保護に役立ちます。

カモミール・ジャーマンの効能や効果

フェイスマッサージ

こころに対する効能

抗うつ作用、鎮静作用

  • 不安な心を落ちつけ、安眠へと導く

からだに対する効能

鎮痛作用、鎮痙作用、通経作用、強壮作用、駆風作用、駆虫作用、健胃作用、消化促進作用、抗リウマチ作用

  • リウマチなど、関節の痛みをやわらげる
  • 月経痛や更年期の症状を改善する
  • 食欲を促進し、胃腸のはたらきを改善する

肌に対する効能

消毒作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用、瘢痕形成作用、皮膚軟化作用、癒傷作用

  • 乾燥肌、敏感肌に役立つ
  • 皮膚炎やにきび、しっしん、アレルギーなどの肌トラブルを改善する
  • 肌をやわらかくし、弾力を高める

専門家からのアドバイス(注意点なども)

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

『ピーターラビット』の絵本の中に、お腹の具合が悪いピーターに、お母さんが大さじ1杯の煎じたカモミールを与えるシーンがでてきます。

カモミール・ジャーマンは子供でも安心して利用できるハーブです。寝る前にハーブティーを飲むと、胃腸の調子もよくなりますし、寝付きもよくなりますよ。

カモミール・ジャーマンの精油にはカマズレンと言う成分が多く含まれています。この成分は植物としてのカモミールには存在していませんが、乾燥と蒸留によって精油中に生成されるものです。この成分により、カモミールジャーマンの精油は非常に美しいブルーの色となります。この青色はカマズレンブルー、またはアズレンブルーなどと呼ばれています。

カモミールには通経作用がありますから、妊娠期は特にマッサージやトリートメント、アロマバスでの使用は控えてください。芳香浴くらいでしたら、問題ありません。

なお、人によってはお肌に炎症をひきおこす場合がありますので、トリートメントに使う場合は、うでの内側などで事前にパッチテストを行うことをおすすめします。

アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)

アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました

カモミールと一言で言っても、ジャーマンとローマンの2種類がありますよね。ジャーマンタイプの方がカマズレンが多めだったり、ローマンタイプの方がふんわり優しい香りだったり・・・それぞれ特徴が違うんですよ。

でも、不安や落ち込み、イライラなど、心が疲れているときに優しく包み込んでくれる・・・それは2つに共通する素敵な特徴なんです。よかったら、両方の香りを比べてみるのも楽しいかもしれません。

私の場合、カモミールジャーマンを使うのは主にお肌のケア。忙しくて睡眠不足が続くと、お肌の調子が崩れてニキビがポツポツなんてことも。普段はラベンダーでケアしているんですが、ニキビが増えてくると気持ちが重くなりますよね。そんなときは、このジャーマンカモミールで薄めのトリートメントオイルを作るようにしています。

化粧水の後に、朝晩このオイルでやさしくケア。即効性は期待できないけれど、お肌の調子がじわじわと良くなってきます。そばに置いておくだけでも、なんだか心強い味方なんですよ。

カモミール・ジャーマンのおすすめの使い方

カモミール精油

手作り保湿液でスキンケア

スキンケアに人気の高いカモミール・ジャーマンを使って手作りスキンローションを作ってみましょう。容器に入れた5mlのホホバオイルにカモミール・ジャーマンの精油を2、3滴落とし、45 mlの精製水を加えます。よく振って混ぜてからコットンや手で顔にパッティングしましょう。オイルと水は完全には混ざりませんので、使用前には良く振って混ぜてください。

肌荒れが気になるときはマッサージで

肌荒れが気になるときには、炎症を抑えるカモミール・ジャーマン数滴を、栄養分豊富でリッチなスイートアーモンドオイルにブレンドしてマッサージオイルを作ってみましょう。夜寝る前にやさしくマッサージし、べたつくときはタオルなどで軽くおさえて、洗い流さず一晩しっかり浸透させましょう。翌日のお肌の調子が変わります。効能が似ているラベンダーとのブレンドもおすすめです。

カモミール・ジャーマンと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

イランイランゼラニウムベルガモットマージョラムラベンダーレモンローズ

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次