アロマオイルは飛行機に持ち込める?国内線・国際線のルールを詳しく解説

アロマオイル 機内持ち込み
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「アロマオイルを旅行先でも使いたい」
「外国のホテルで寝るときも、いつもと同じ精油でリラックスしたい」

このようなご要望は多いと思います。しかし、アロマオイル(精油)は可燃性の液体物。はたして飛行機に持ち込めるのでしょうか?

この記事では、JALやANA、国土交通省の資料をもとに、アロマオイルの機内持ち込みルールを詳しく解説します。国内線と国際線でもルールが異なります。安全かつスムーズにアロマオイルを持ち運ぶためのポイントを確認しましょう。

目次

国内線でのアロマオイル持ち込みルール

キャビンアテンダント

まずは、国内線のルールです。
国内線では、アロマオイル(精油)は機内持ち込み(手荷物)としても預け荷物としても持ち込みが可能です。

アロマオイルは液体ですが、航空会社ごとに液体物の制限が設定されているため、その範囲内で持ち込む必要があります。とはいえ、いつも使っているアロマオイルの小瓶(10ml×3本)、といった程度の量であれば、まず問題ないと考えて良いでしょう。

JAL・ANAの国内線におけるアロマオイルの持ち込みルールは、以下のとおりです。

JAL・ANA 国内線のアロマオイル持ち込み規定

項目機内持ち込み預け荷物1容器の制限1人あたりの合計制限
化粧品(アロマオイル)可能可能500ml以下合計2リットル(2000ml)まで

※他の航空会社の運航便が旅程に含まれる場合は、異なる手荷物ルールが適用になる場合があります。

持ち込み時の注意点

アロマオイルの持ち込みは、化粧品類の合計に含まれる

アロマオイルは「化粧品」のカテゴリーに分類されます。

「化粧品」には、化粧水、洗顔フォーム、日焼け止め、ヘアスプレー、育毛剤、マウスウォッシュ、マニキュア、入浴剤、コンタクト用品、香水、除菌スプレーなど、多くの商品が含まれています。持ち込めるのは、これら全てを合わせて合計2リットルまで(1容器500ml以下)です。

また、ここでいう「アロマオイル」というのは、正式名称としてのエッセンシャルオイル、精油はもちろん、ブレンドオイル、フレグランスオイル、ポプリオイルなど、いわゆる香りのするオイルすべてを指します。

化粧水や洗顔フォーム、コンタクト洗浄液などの液体類も含めると、すぐに制限量に達する可能性がありますね。化粧品はなるべく小分けしたものを用意し、持ち込む精油の種類なども慎重に考えたほうが良さそうです。

液体が漏れないように密閉する

アロマオイル(精油)のボトルは、しっかりとフタをし、ジッパー付きの袋に入れると安心です。飛行機の気圧変化によって、中身が染み出してくる場合があります。

機内での精油の使用はなるべく控える

最近は「香害」などという言い方もありますが、強い香りは周りの人に迷惑をかけてしまう場合があります。気密性が高く、狭い飛行機の中では、アロマオイルの香りを楽しむのはなるべく控えたほうが良いでしょう。

とはいえ、乗り物酔いをしやすい方は、ペパーミントの香りで頭がスッキリしたり、胃のむかつきが和らぐということも多いですので、ケースバイケースで上手に活用してください。

国際線でのアロマオイル持ち込みルール

保安検査場

ここからは、国際線のルールです。
国際線では、アロマオイル(精油)を持ち込む際に国内線より厳しいルールが適用されます。

機内持ち込み(手荷物)と預け荷物とに分けて見ていきましょう。

国際線 機内持ち込み(手荷物)のルール

項目機内持ち込み(手荷物)1容器の制限1人あたりの合計制限
液体物可能100ml以下1リットル以下(20cm×20cm)の透明ジッパー袋(1枚)に入るサイズ
国際線 機内持ち込み
JALホームページより引用

国際線では、通常の金属探知機による身体検査と、X線による手荷物検査のほかに、液体物に関して検査員の目視による検査が追加されます。したがって、液体物を検査員に見える状態で、かつ開封などが簡単にできる状態で持っている必要があります。

そのため、国際線の手荷物では、液体物は1容器あたり100ml以下で、1リットル以下の透明なジッパー付き袋にまとめる必要があります。これはアロマオイルだけでなく、化粧水や歯磨き、香水など、すべての液体類(ジェルも含む)に適用されます。

ちなみに、この100mlというのは容器サイズです。120mlのボトルに50mlの液体が入っている場合はダメということになります。また、1リットルの透明ジッパー袋は、1人につき1枚までです。複数の袋には分けられませんし、袋に入り切らない場合は、持ち込めません。(保安検査場で放棄することになります。)

国際線 預け荷物のルール

項目預け荷物1容器の制限1人あたりの合計制限
化粧品(アロマオイル)可能500ml以下合計2リットル(2000ml)まで

国際線の預け荷物では、JAL・ANAともに国内線と同じく、1容器500ml以下、合計2リットルまでの制限内で液体物の持ち込みが可能です。

国際線の手荷物は規制が厳しいですので、手荷物に入れるよりも、なるべく預け荷物に入れるほうがスムーズです。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
アロマオイル(精油)の飛行機への持ち込みは、国内線、国際線ともに可能です。ただし、国内線と国際線ではルールが異なるため、少し注意が必要になります。正しく準備すれば、旅先でもお気に入りの香りを楽しむことができます。旅行の際には、ぜひ参考にしてください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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