自宅でできる!アロママッサージのやり方とおすすめアロマオイル

アロママッサージのやり方
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仕事や家事のストレス、つらい肩こりや足のむくみ・・・
たまにはエステやサロンでゆったりマッサージでもしてもらいたいなぁ、なんて思いますよね。

でもそれ、ご自宅で簡単にできるんです! 

香り豊かなアロママッサージは、リラックスやストレス解消、安眠、疲労回復にとても効果的。しかも、肩こりや筋肉痛、足のむくみのケアまで、簡単にできてしまうのです。

この記事では、アロママッサージの基本的なやり方や必要な道具、おすすめのアロマオイルなどをすべてご紹介いたします。初心者でも気軽に始められるので、ぜひお休み前のリラックスタイムに取り入れてみてください。

目次

アロママッサージの魅力とは? 自宅で簡単リラクゼーション!

アロママッサージ

アロママッサージとは、エッセンシャルオイル(精油)をキャリアオイル(植物油)で薄め、お肌に塗るようにして行うマッサージのことです。精油の心地よい香りが気持ちを穏やかにし、同時に精油の成分が直接からだに吸収されることで、心身にさまざまな効果をもたらしてくれます。

ちなみに、なぜわざわざ精油を薄める必要があるのかといいますと、100%ピュアな精油は自然の植物の状態よりもはるかに濃度が高いため、直接お肌につけることができないのです。お肌につけることのできるスキンケア用の植物油(キャリアオイルといいます)で1%くらいに薄めて、マッサージを行う必要があります。

アロママッサージの主な効果
  • リラックス効果:香りが脳に働きかけ、ストレスや不安を和らげます。
  • 血行促進:マッサージによりリンパや血液の流れが良くなり、疲労回復や筋肉の緊張緩和に役立ちます。
  • 美肌効果:オイルがお肌に潤いや栄養を与え、乾燥や肌のトラブルを改善します。

自宅で、手軽にこれらの効果を体験できるのがアロママッサージの大きな魅力です。

まずは準備! アロママッサージに必要なアイテムはこれ

マッサージオイル

必要なもの

エッセンシャルオイル(精油)100%ピュア&ナチュラルのオイル。お好きな香りや効果を持つものを選びましょう。(詳しくは後述)
キャリアオイル(植物油)スキンケア用の植物油。エッセンシャルオイルを希釈するために必要です。ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなど。ビタミンやミネラル、必須脂肪酸を豊富に含んでいます。
タオルやティッシュお肌の余分なオイルを拭き取ったりするときに。
ビーカーや計量カップキャリアオイルの計量に。キャリアオイルで容器が溶けることはないので、ガラスでもプラスチックでも構いません。
保存容器(遮光瓶など)作ったマッサージオイルを保存するときに。30mlや50mlの遮光瓶やポンプ容器など。1回分ずつ、その都度つくるときは不要です。

アロママッサージオイルの作り方

  • キャリアオイルをビーカーや計量カップに移して計量する
  • お好みのエッセンシャルオイルを数滴おとす
  • 竹串などでかきまぜる
  • 完成! 保存容器などに移す

1回分のアロママッサージオイルをその都度つくるときは、手のひらに10円玉くらいのキャリアオイルをとり、精油を1~2滴おとしてそのまま指でかき混ぜ、体に塗布します。いろいろな精油を試すことができますし、保存容器もいらないので、より簡単にアロママッサージを楽しむことができますよ!

アロマオイルの分量の計算方法

エッセンシャルオイルはキャリアオイルで1~2%程度に薄めて使用します。

エッセンシャルオイル1滴は0.05mlくらいですので、キャリアオイル10mlのときに濃度1%のアロママッサージオイルを作る場合の精油の量は、以下のように求められます。

アロマオイルの分量の計算式
  1. 10ml × 0.01 = 0.1ml (キャリアオイル10mlの1%は0.1ml)
  2. 0.1ml / 0.05 = 2滴 (0.1mlを精油1滴0.05mlで割ると2滴分)

上の計算式を使うと、キャリアオイルが何mlであっても、精油の分量をご自分で計算して算出することができます。

以下の早見表も参考にしてください。

アロマオイルの分量の早見表
キャリアオイル10ml20ml30ml50ml
濃度1%のとき(推奨)2滴4滴6滴10滴
濃度2%のとき4滴8滴12滴20滴

エッセンシャルオイルの濃度は何%が正しいの?

(公社)日本アロマ環境協会(AEAJ)では、アロママッサージにおけるエッセンシャルオイルの濃度は1%以下を推奨しています。 1%くらいの低濃度であれば、お肌にトラブルが起こることはまずないとのこと。基本的には1%の分量を目安としてください。数種類のエッセンシャルオイルをブレンドする場合は、合計がその適数以下になるようにします。

→海外では2~3%くらいの濃度で利用されることも多いですので、濃度に関してあまり神経質になる必要はありません。ただし、お肌に赤みやかゆみなどが出た場合は、すぐに使用を中止しましょう。

やり方は簡単! 自宅でできるアロママッサージの基本テクニック

アロママッサージ

では、いよいよマッサージのやり方です。特別な技術は必要ありません。以下の基本的なマッサージテクニックを押さえるだけで、ご自分でもプロのようにマッサージを行うことができます。

基本の手技

さする(エフルラージュ)

手のひら全体を使って、優しく、ゆっくりと滑らせるようにさすります。タッチングによるリラックス効果や、皮膚を温め、血行を促進する効果があります。

揉む(ペトリサージュ)

筋肉をつかむようにして揉みほぐします。肩や腰など、疲れやコリが気になる部分に有効です。

軽く叩く(タポートマン)

指先や手のひらの側面を使って、軽く叩くようにリズミカルに刺激を与えます。筋肉の緊張を和らげることができます。

部位別のマッサージ方法

首と肩

デスクワークで凝りやすい肩と首。手のひらで優しくさすったり、軽く揉んだりすることで、血行を促進し、筋肉をほぐします。

足裏とふくらはぎ

指やこぶしを使って軽く押しながら、リンパの流れを意識して体の端から中心に向かってマッサージします。むくみや疲れが取れやすくなります。

手のひらや指一本一本を優しくマッサージして血行を促進します。デスクワークやスマホで疲れた手をいたわります。

背中と腰

セルフマッサージでは難しい部位ですが、パートナーや、あるいは赤ちゃんなどに行うことも多いです。長いストロークで優しくさする動きを意識しながら、少しずつ力を加えていきます。

アロママッサージ後のお肌のオイルはふき取るの?

→アロママッサージのあとはお肌がオイルでベタついた状態になりますが、できるだけじっくりとお肌に浸透させたほうが効果が高いので、ふき取る必要はありません。お顔などは、そのままにして寝てしまっても良いと思います。ただ、実際のところ、ベタつきが気になる、衣類にオイルをつけたくないなどのケースは多いですので、そういう場合はタオルやティッシュでおさえて余分な油分をふき取るようにしてください。

その日の気分や目的で選ぶ! おすすめアロマオイル

アロママッサージに使用するオイルは、その日の気分や目的に合わせて選びましょう。以下に、シチュエーションごとにおすすめのアロマオイルを紹介します。

リラックスしたいとき

  • ラベンダー
    定番のラベンダーは、心を落ち着ける効果が抜群です。不安感や緊張を和らげ、心身ともにリラックスできます。
  • ベルガモットFCF
    柑橘系の爽やかな香りが特徴。ストレスを感じたときや、気分をリフレッシュしたいときにぴったりです。ベルガモットには「光毒性」があるため、その成分をとりのぞいたベルガモットFCF(ベルガモットベルガプテンフリー)を使いましょう。
  • ゼラニウム
    ローズにも似た甘く優雅なフローラルの香りで、気持ちを落ち着かせ、ホルモンバランスを整えてくれます。

安眠のために

  • カモミール・ローマン
    優しい香りが、心地よい眠りに誘ってくれます。不安や緊張感を解きほぐし、ぐっすり眠りたい夜におすすめです。
  • ラベンダー
    ウッディーかつフローラルな香りが深いリラックス感を与え、心を落ち着けて睡眠の質を向上させます。
  • ネロリ
    フローラル調の上品な花の香りが安眠をサポートし、心地よい眠りに導いてくれます。

足のむくみに

  • ペパーミント
    すぐれた冷却効果があり、炎症を鎮めてくれます。むくみやすい足や、長時間立ち仕事をした後におすすめです。
  • ジュニパー
    体内の余分な水分や毒素を排出するデトックス効果があり、むくみを感じる部位に効果的です。
  • サイプレス
    体液の過剰な状態をあらため、水分のバランスを整えて、むくみを改善します。セルライトにもおすすめです。

肩こりに

  • ローズマリー
    筋肉の疲れやコリを和らげ、血行を促進する効果があります。肩こりのケアにぴったりです。
  • マージョラム
    温め効果があり、肩こりや筋肉の緊張を和らげます。血流を良くして、コリを解消します。
  • ジュニパー
    体内の老廃物を排出するデトックス効果があり、コリを感じる部位に効果的です。

筋肉痛に

  • ローズマリー
    筋肉をほぐす効果があり、特に運動後の筋肉痛におすすめです。血行促進効果もあるため、疲れを感じた時に使うと効果的です。
  • ユーカリ
    抗炎症作用があり、筋肉の炎症や痛みを和らげます。スポーツ後や長時間同じ姿勢で過ごした後の筋肉疲労に最適です。
  • マージョラム
    温める作用や鎮静作用が高く、筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減します。

冷え性に

  • ジンジャー
    身体を芯から温め、冷えを感じる部分に効果的です。冬場や冷え性に悩む方に最適です。
  • シナモン
    血行を促進し、冷え性の改善に役立ちます。温かみのある香りが心も温めます。
  • ブラックペッパー
    身体を内側から温め、血行を改善する効果があります。

生理不順に

  • クラリセージ
    ホルモンバランスを整え、生理不順や月経前症候群(PMS)の改善に役立ちます。
  • ゼラニウム
    ホルモンバランスの調整に優れ、生理不順や月経痛を和らげます。
  • ローズ
    ホルモンバランスを調整し、生理不順や更年期のサポートに役立ちます。心を落ちつける効果もあります。

安全に楽しむために! アロママッサージの注意点

アロママッサージを楽しむためには、安全面にも注意が必要です。以下の点に注意して、安全にアロマライフを楽しみましょう。

パッチテストを行いましょう

初めて使うエッセンシャルオイルは、必ずパッチテストを行いましょう。
少量の精油をキャリアオイルで希釈し、腕の内側などに塗って数時間から1日ほど様子を見ます。お肌に赤みやかゆみ、しっしんなどの異常がでなければ、安心して使用できます。

オイルを拭いたタオルは、乾燥機に入れない

余分なオイルの油分をタオルでおさえたりしたときは、タオルにもオイルが付着します。このときオイルの量が多いと、洗濯機で洗ってもオイル汚れを落としきれない場合があります。

洗濯物の乾燥に乾燥機を使う人も多いと思いますが、乾燥機の内部は非常に高温になりますので、オイルが付いていると発火のおそれがあります。オイルを拭いたタオルやオイルの付着した衣類は、ぜったいに乾燥機に入れないようにしてください。

妊娠中はアロママッサージは控えましょう

一部のエッセンシャルオイルには通経作用(月経を促進する作用)があるため、これが出産に影響を及ぼす可能性があるとしばしば言われます。

心配になる方も多いことでしょう。

アロママッサージではエッセンシャルオイルを1%程度の濃度に薄めますので、通常はこのくらいの量でからだに影響が出ることはまずありません。とはいえ、妊娠は人生の一大事。間違いがあってはいけません。

万一のことも考え、妊娠中のアロママッサージは、エッセンシャルオイルの種類にかかわらず控えてください。

光毒性のあるアロマオイルは注意が必要

以下の精油には「光毒性」(ひかりどくせい)があり、マッサージに使用した直後に日光や紫外線に当たると、シミの原因になることがあります。 

精油名学名
グレープフルーツ(圧搾法)Citrus paradisi
ビターオレンジ(圧搾法)Citrus aurantium
ベルガモット(圧搾法)Citrus bergamia
ライム(圧搾法)Citrus aurantiifolia
レモン(圧搾法)Citrus limon

アロママッサージで使用した場合は、少なくとも6時間以上は直射日光を避けてください。(夜、お休み前に使う場合などは問題ありません。)

FCF(フロクマリンフリー)の表示のあるものや、水蒸気蒸留法によって抽出されたものには光毒性はありませんのので安心してお使いください。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

アロママッサージはとっても簡単。自宅で手軽に行うことができます。

1日頑張ったときは、夜寝る前にごほうびタイム。お好きな香りに包まれながら、アロママッサージで疲れた心と体を癒やしてください。翌日はスッキリした気持ちで、また1日がスタートできますよ!

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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