イランイラン精油の効能、効果は? どんな香り?

イランイラン精油
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イランイランは熱帯地方に育つ常緑樹。黄色やピンクの花が下向きに垂れ下がるように咲きます。エキゾチックで濃厚な、フローラルの香りです。ロマンチックな気分にさせる香りとしても知られ、インドネシアなどでは新婚夫婦のベッドにイランイランの花を散らす風習があります。強いリラックス特性があり、不安や緊張、ショックやパニックなどに役立ちます。

以下で詳しく見ていきましょう。

目次

イランイラン精油のプロフィール

イランイラン

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名イランイラン
和名イランイランノキ
学名Cananga odorata
科名バンレイシ科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地コモロ、マダガスカル、レユニオン島
主な成分ゲルマクレンD、β-カリオフィレン、ファルネセン、安息香酸ベンジル、酢酸ファネシル、メチル-p-クレゾール、サリチル酸ベンジル、酢酸シンナミル、ファルネソール、リナロールほか
主な効能、効果抗うつ、鎮静、催淫、血圧降下、抗菌、消毒、抗炎症、精神高揚、ホルモン活性
香りの系統フローラル系
香りのノートミドルノート

イランイランってどんな精油?

イランイラン

どんな香り?

甘く陶酔させる、エキゾチックでフローラルな、強い香り

どんな植物?

イランイランは、マダガスカルやフィリピン、インドネシアなど、熱帯気候の低地に育つ常緑高木。野生では10メートルを超える高さにまで成長しますが、花を収穫するために栽培する場合は2メートルほどの高さで育てます。ピンクやむらさき、黄色の花を咲かせますが、黄色の花から蒸留した精油が品質が高いと言われています。 5センチほどの細長いカールした花びらが、下向きに垂れ下がるようにして咲きます。

イランイランという名前は、 「花の中の花」を意味するマレー語の「アランイラン」に由来しています。イランイランの濃厚な花の香りは古くから催淫効果があると言われており、インドネシアでは新婚のカップルが夜を過ごすベッドにイランイランの花びらを散らす風習があるそうです。

イランイランは香料の木としても知られており、南洋地方ではココナッツ油にイランイランの精油を混ぜたもので髪を整えることがあります。

エピソードや歴史、豆知識など

イランイランの精油は、蒸留過程において5段階の品質に分けられます。エクストラが最も高級で、蒸留の最初の2時間以内に得られた精油です。次いで、ファースト、セカンド 、サード、そして総合的なコンプリートに分けられます。

イランイランの効能や効果

こころに対する効能

抗うつ作用、鎮静作用

  • 怒りや不安を抑え、ストレスを和らげる
  • ショックやパニック、極度の緊張などの感情をときほぐし、リラックスさせる

からだに対する効能

血圧降下作用、催淫作用、鎮静作用、消毒作用

  • 血圧を下げ、動悸や過呼吸を抑える
  • ホルモンバランスを整える
  • 催淫作用があり、インポテンツを改善する

肌に対する効能

消毒作用

  • 皮脂のバランスを整える
  • 脂性肌にも乾燥肌にも有効
  • 頭皮を刺激し、ヘアの成長を促す

ワンポイントアドバイス

イランイラン

イランイランは非常に強い香りの精油のため、人によって好き嫌いが大きく分かれるようです。どちらかというと女性に好まれやすい香りといえます。

香りが強いため、量が多いとまれに頭痛や吐き気をもよおすことがあります。 1滴でも強く香りますので、使用する量は少なめを意識しましょう。特にお風呂場などの狭い空間では、香りも強くなりがちですので気をつけましょう。

イランイランのおすすめの使い方

お部屋のムード作りに

ロマンチックな気分を高めたいときは、アロマポットやアロマライトなどの器具を使い、お部屋に香りを広げます。オレンジグレープフルーツなどとブレンドしても良いでしょう。強く香りますのでイランイランは1滴からスタートしてください。

不安や恐怖を感じるときに

ティッシュやハンカチに精油を1滴染み込ませて、香りを嗅ぎます。出先などでも簡単に香りを楽しむことができます。

女性特有の悩みに

ホルモンバランスはストレスとも密接な関わりがあります。体のバランスの乱れを感じた時は、入浴の際にイランイランを1滴混ぜてみてください。ラベンダーフランキンセンスローズウッドをブレンドしても良いでしょう。

イランイランは非常に強い香りのため、 1滴だけで様子をみてください。入れすぎると頭痛や吐き気の原因になります。気分が悪くなったときは、すぐに使用を中止してください。

イランイランと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

スイートオレンジグレープフルーツサンダルウッド、シトロネラ、ジャスミンネロリパチュリローズベルガモット、メリッサ、ラベンダーレモンローズウッド


いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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