ティーツリーは・・・スッキリとして、清潔なイメージの香りね。なんだかクスリっぽいというか
確かに、病院を連想させるような香りですね
ニキビにもいいのよね
そうですね。殺菌や抗炎症の効果が高いので、ニキビに使う人も多いです。以下で詳しくみていきましょう
ティートリーってどんな精油?
どんな香り?
病院を連想させるような、清潔な感じのツンと染み通る香り
どんな植物?
細長い葉と、紙のように測りやすい樹皮を持った、オーストラリア、ニューサウスウェールズ原産の常緑低木です。沼や川の近くで生育し、 6メートルほどの高さにまで成長しますが、精油を取るためのティートリーは、主に栽培園で低い高さで育てます。生命力が強く、幹を切り倒した後でも成長を続け、 2年後にはまた伐採できるまでになります。
ティーと言う名前はついていますが、お茶の木ではありません。お茶の木と異なることをわかりやすく表現するため、あえて「Ti tree」のスペルで綴っている海外の書物もあります。
エピソードや歴史、豆知識など
オーストラリア原住民アボリジニは、早くからこの植物の持つ薬効に気づいており、怪我などをしたときに利用していたと言われています。 20世紀前半にはヨーロッパにも持ち込まれ、この植物が持つ殺菌作用にたちまち注目が集まりました。第二次大戦中は熱帯地方の軍隊や工場でもこの植物を活用していたそうです。
精油としてアロマテラピー用に使われるようになったのは、比較的最近のことです。
ティートリー精油のプロフィール
エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)
英名 | ティートリー(ティーツリー) |
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和名 | ゴセイカユプテ |
学名 | Melaleuca alternifolia |
科名 | フトモモ科 |
抽出部位 | 葉 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な産地 | オーストラリア、ジンバブエ |
主な成分 | テルピネン-4-オール(40.44%)、γ-テルピネン(19.54%)、α-テルピネン(7.69%)、1,8-シネオール(5.20%)、p-シメン(4.74%)、α-テルピネオール(3.31%)ほか |
主な効能、効果 | 強心、去痰、抗ウイルス、抗感染、殺菌、殺真菌、殺虫、刺激、粘膜過多治癒、発汗、瘢痕形成 |
香りの系統 | 樹木系 |
香りのノート | トップノート |
ティートリー精油の主な成分と作用
テルピネン-4-オール
テルピネン-4-オールは、強力な抗菌・抗ウイルス作用を持ち、ティーツリーの代表的な働きを担う成分です。肌にやさしく、炎症を和らげる効果もあるため、ニキビや肌荒れなどのトラブルに役立ちます。また、空気中の菌やウイルスを抑える力もあるため、風邪の予防やお部屋の浄化にも最適です。
γ-テルピネン
γ-テルピネンは、抗酸化作用に優れた成分で、肌や体の老化を防ぐ手助けをしてくれます。炎症を抑える働きもあるため、肌が敏感な方でも安心して使えます。また、ティーツリー特有のサッパリとした香りをつくる成分でもあり、気分をリフレッシュしたいときにピッタリです。
α-テルピネン
α-テルピネンは、抗菌や抗真菌作用が強く、細菌やカビの繁殖を防ぐ役割を果たしてくれます。湿気の多い季節や場所でのカビ対策に活躍します。かゆみや肌荒れを予防する効果もあり、他の成分との相乗効果でティーツリー精油全体の力を底上げしてくれます。
1,8-シネオール
1,8-シネオールはユーカリにも多く含まれる成分で、スーッとする香りが鼻やのどをスッキリさせてくれます。風邪や花粉症の季節にはとても頼りになる存在です。頭をクリアにしてシャキッとさせる働きもあるため、集中力を高めたいときや気分を変えたいときにも活躍します。
p-シメン
p-シメンは炎症を和らげる効果が高く、肌の赤みや腫れを抑えてくれます。また、関節や筋肉の痛みを和らげてくれることから、マッサージオイルとして使うと効果的です。ほのかにスパイシーな香りがあり、ティーツリーの香りに奥行きを与えてくれます。
α-テルピネオール
α-テルピネオールは、抗菌・抗ウイルス作用があり、風邪やインフルエンザの予防に効果的です。リラックスの効果も高く、心がふっと落ち着くような感覚をもたらしてくれます。甘くやわらかい香りがティーツリーのスッキリとした香りにほどよく溶け込み、よりマイルドで使いやすい精油にしてくれます。
ティートリーの効能や効果
こころに対する効能
- ショックを受けたこころを癒し、リフレッシュさせる
からだに対する効能
- 免疫力を高めて、感染症とたたかう体をつくる
- 強力な殺菌作用で、からだから毒素を排出する
- カンジダ膣炎など、真菌性の性器の感染症を治す
肌に対する効能
- やけど、日焼けなどの炎症を改善する
- 切り傷、おでき、にきび、吹き出物などを改善する
- 水虫を治す
専門家からのアドバイス(注意点なども)
元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言
いろいろなシーンで活躍するティートリー。実用的な精油で、どちらかと言うと、香りそのものよりもその実用面から愛用する人が多いです。にきびや吹き出ものの対策、そしてかぜの季節などに活躍します。ハウスキーピングにも人気です。
ティートリーはラベンダーと並んで原液をお肌につけることができる精油と言われています。ただし、お肌の弱い人は原液の使用はできるだけ避けた方が無難です。ティートリーは皮膚に刺激を与える場合もありますので、お肌に使用する際にはなるべくホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどのキャリアオイルで薄めてから行ってください。
アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)
アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました
ティーツリーの精油は、昔、テレビで花粉症に効くと報道されたこともあって、花粉やかぜの季節に使う人が多いかもしれません。
ティーツリーは殺菌する力も強いので、お部屋の匂い消しやお掃除などにも利用することができます。例えば、ガスレンジまわりを磨くときに、重曹にティートリーを数滴落として混ぜたものを使うと、これだけでお掃除の時間が楽しいアロマタイムに変身します。もちろん、レンジまわりもキレイになりますよ。掃除機の紙パックに1滴落としたり、バケツの水に1滴落とすのもいいですね。
遠くまで行き渡るような、颯爽とした躍動感のある香りなので、その特性を利用する使用法がおすすめ。リフレッシュのためにレモンやユーカリなどとブレンドした芳香浴や、試験勉強など何かに集中したいときにはペパーミントやローズマリーなどとのブレンドを使っての芳香浴や手浴など、使い方はいろいろ。もちろん、冬場に芳香浴で使うのも良いです。オレンジ、ラベンダーなどとブレンドしても、また一味違った香りが楽しめますよ。
アロマテラピーは生活に密着したものですが、ティーツリーは特に密着度の高い精油といえるかもしれません。
ティートリーのおすすめの使い方
かぜの季節に
かぜが流行るような冬場の季節は、ティートリーを使って上手に対策しましょう。お風呂にティートリーの精油を2、3滴落とし、蒸気を吸い込みながらしっかりと体を温めます。ラベンダーやユーカリ、マージョラムをブレンドしても良いでしょう。かぜを寄せ付けない、健康的な体作りをサポートしてくれます。
お肌のトラブルに
洗面器に熱いお湯を張り、ティートリー精油を3滴、ジュニパー精油を2滴を落として、立ち上る蒸気を5分ほどお肌に当てます。この際、バスタオルなどで頭の上から覆うと、蒸気が逃げにくくなるため効果的です。終わったら洗顔をして、しっかりと保湿をしてください。
ハウスキーピングに
清潔さがキーワードのティートリーは、家のお掃除や洗濯にも活躍します。洗濯のすすぎの時に2、3滴の精油を垂らすと、部屋干しのニオイを抑えることができます。ぞうきんで水拭きをするときには、バケツに2、3滴のティートリー精油を落とし、そこで絞ります。雑菌の繁殖を防ぎ、クリーンに保ちます。
ティートリーと相性の良い精油
スイートオレンジ、サイプレス、シナモン、ジンジャー、タイム、マンダリン、ユーカリ、ラベンダー、レモン、ローズマリー
いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!