レモンはインド原産の常緑性の低木。酸味のある柑橘系のフルーツは、主に食用として利用されてきました。精油は果実の果皮から得られます。フレッシュで鋭さのある柑橘系の香りが特徴です。リフレッシュさせる力にすぐれ、気持ちを切り替え、頭脳を明晰にします。認知症の予防に良いとの論文も発表され、にわかに注目を浴びました。光毒性(ひかりどくせい)があるため、マッサージに使用した場合は、直射日光をさける必要があります。
以下で詳しく見ていきましょう。
レモン精油のプロフィール
エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)
英名 | Lemon レモン |
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和名 | レモン |
学名 | Citrus limon |
科名 | ミカン科 |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 |
主な産地 | アメリカ、イタリア、スペイン、アルゼンチン、ブラジル |
主な成分 | d-リモネン、β-ピネン、γ-テルピネン、サビネン、α-ピネン、ゲラニアール、ネラール、α-ツェン、オクタノール、ノナノール、ヘキサナール、フロクマリン類など |
主な効能、効果 | 緩下、駆風、解熱、健胃、抗ウイルス、うっ滞除去、止血、利尿、収れん、腐食、免疫賦活、殺菌、殺虫 |
香りの系統 | 柑橘系 |
香りのノート | トップノート |
レモンってどんな精油?
どんな香り?
フレッシュで鋭さのある柑橘系の香り
どんな植物?
レモンはトゲのある常緑高木で、 6メートルほどの高さにまで成長します。原産地はインドですが、今では地中海地方やアメリカのフロリダ、カルフォルニアでよく栽培されています。
エピソードや歴史、豆知識など
レモンという名前は、アラビア語の「ライムン」とペルシア語の「リムン」に由来しています。ヨーロッパに広まったのは12世紀頃で、十字軍の兵士がヨーロッパに持ち帰った宝物の中にレモンもあったと言われています。
イタリアがまずレモンの重要な生産国となり、今でも高い生産量を誇っています。食品や飲料の香りづけとして、また香水や洗剤、化粧品などの香料として広く利用されています。
レモンの効能や効果
頭をクリアにし、集中力を高める
フルーティーで爽やかなレモンの香りは、気持ちを切り替え、リフレッシュさせてくれます。頭がうまく働かないときや冷静さを失っているときなどは、レモンの香りが頭をクリアにし、集中力を高める手助けをしてくれます。明るく元気な気分になりたい時にも、この香りがおすすめです。
なお、レモンの香りが認知症の予防に効果がある、との論文も発表されています。このときはローズマリーとブレンドして使用されていました。レモンとローズマリーには似たはたらきがあるため、ブレンドして利用するのも良い方法です。
ワンポイントアドバイス
親しみやすいレモンの香りは、どんな人からも好意的に受けとめられます。会社の受付や会議室、美容室や病院の待合室など、不特定多数の人が出入りする場所でも安心して使用することができる香りのひとつです。
オレンジやグレープフルーツなど、同じ柑橘系の精油を合わせてもいい香りになりますし、集中力アップにフォーカスしたい場合は、同じような働きを持つローズマリーやジュニパーなどを合わせてみるのも良いでしょう。さわやかな香りですので、うつうつとした梅雨の時期や、やる気の出にくい5月などにもおすすめしたい香りです。
レモンの香りが認知症の予防に効果がある、との論文も発表されています。このときはローズマリーとブレンドして使用されていました。これがテレビで紹介されたことから、レモンとローズマリーは特に認知症の改善に効果があるとして、にわかに注目を集めることとなりました。
この論文での被験者数はたった12人ですので、もちろん過大な期待をしてはいけませんが、それでもレモンやローズマリーに神経を鋭敏にする働きがあることは間違いありません。レモンとローズマリーは香りの組み合わせとしても悪くないため、ぜひ日常的に香りを楽しんで、健康維持に役立ててほしいと思います。
光毒性に注意してください!
レモンには「光毒性」(ひかりどくせい)があるため、マッサージに利用する際には注意が必要です。光毒性のある精油を使ってマッサージをした後、直射日光や紫外線にさらされると、シミなどを発生する可能性があります。マッサージに使用した後数時間は、直射日光の下を歩いたり、日焼けマシーンなどを使うのは避けてください。マッサージに使用する場合は、夜や就寝前に行うと良いでしょう。
皮膚に対する刺激もありますので、お肌の敏感な方は使用量に注意してください。
レモンのおすすめの使い方
リフレッシュしたいときに
レモンの精油でエアーフレッシュナーを作り、お部屋にスプレーしてみましょう。少量のエタノール(全体量の10%)に精油を数滴おとし、よくかき混ぜたあと精製水を追加します。よく振って混ぜたら完成です。爽やかなレモンの香りが、一瞬で気持ちを切り替えてくれます。
アロマポットやアロマライト、アロマディフューザーなどの芳香器具を使って、お部屋に香りを広げるのも良いでしょう。ユーカリやローズマリー、ジュニパーなどとのブレンドもおすすめです。
集中したいときに
勉強や仕事を早く終わらせなければならないとき、集中力を高める必要があるときも、レモンの香りが役に立ちます。陶器のアロマストーン(アロマプレート)にレモンの精油を数滴たらしてデスクの上やパソコン周りにおきます。ローズマリーやペパーミントの精油をブレンドしても良いでしょう。アロマライトなどの専用の芳香器具も役に立ちます。
レモンと相性の良い精油
ベンゾイン、イランイラン、カモミール、サンダルウッド、ジュニパー、ジンジャー、フランキンセンス、ネロリ、ローズ、フェンネル、ユーカリ、ラベンダー
いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!