サイプレスの効能を徹底解説!むくみ改善からホルモンバランスまで

サイプレス精油
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サイプレスは・・・スッキリした香りね。木の香り?

そうですね。針葉樹からとれる精油で、なんとなく森林浴のイメージがありますね。

森林浴というと、リラックス目的で使う人が多いのかしら?

それもありますが、実はトリートメントなどに使う方が多いですね。その理由は、以下で詳しくみていきましょう

目次

サイプレス精油のプロフィール

サイプレス

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名Cypress サイプレス
和名イトスギ
学名Cupressus sempervirens
科名ヒノキ科
抽出部位葉、枝
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地フランス、モロッコ、スペイン
主な成分α-ピネン(60.5%)、セドロール(8.3%)、リモネン(4.6%)、ミルセン(3.9%)、β-ピネン(2.9%)、ゲルマクレンD(2.3%)など
主な効能、効果利尿、うっ滞除去、抗炎症、抗菌、収れん、鎮咳、通経、消臭、制汗
香りの系統樹木系
香りのノートミドルノート

サイプレスってどんな精油?

サイプレス

どんな香り?

森林をイメージさせるような、すっきりとしてリフレッシュさせる香り

どんな植物?

地中海地方で広く見られる、常緑の針葉樹。細長い円すい状の形が特徴で、30メートルほどの高さにまで成長します。ヨーロッパでは庭園や墓地などによく植えられている、おなじみの木です。木を切った後もなかなか枯れないという特徴があり、古代ギリシャ人はこの木を使って家や船のほか、神々の彫刻などを作りました。

エピソードや歴史、豆知識など

サイプレスの学名のsempervirensには、「永遠」という意味と「緑」という意味があります。いつまでも青く茂る常緑樹のサイプレスに永遠の命を感じたのか、あるいは、なかなか朽ち果てないその木材に何らかの畏怖を抱いたのか、サイプレスは古代ギリシャやローマの時代から、死や永遠と結び付けられて考えられてきました。墓地の周りにサイプレスを植えたり、この木材を使って十字架や棺を作りました。ローマ神話における冥界の神プルートの宮殿のかたわらにも、サイプレスが植えられています。

サイプレス精油の主な成分と作用

サイプレス精油の成分分析表
データ引用元:
Chemical composition and antimicrobial activity of essential oils isolated from Algerian Juniperus phoenicea L. and Cupressus sempervirens L.

α-ピネン(60.5%)

α-ピネンは、森林を感じさせる清々しい香りが特徴で、心身のリフレッシュに効果的です。この成分には抗炎症作用や抗菌作用があり、肌のトラブルをケアするのに役立ちます。また、気分を高めたり集中力を促進したりする働きもあるため、疲れやストレスを感じたときに効果的です。

セドロール(8.3%)

セドロールは、深みのある木の香りを持ち、リラクゼーション効果に優れています。心の緊張をほぐし、自律神経を整えることで、穏やかな気持ちを取り戻せます。また、鎮静作用があるため、睡眠の質を高めるサポートとしても人気があります。落ち着きが欲しい場面で役立ちます。

リモネン(4.6%)

リモネンは、柑橘のような爽やかな香りを持ち、明るい気分へと導いてくれる成分です。抗酸化作用があるため、肌の健康維持やエイジングケアにも効果的とされています。さらに、消化を助けたり免疫力を高めたりする作用も期待され、ストレスを感じたときのリフレッシュにも適しています。

ミルセン(3.9%)

ミルセンは、心を落ち着かせる穏やかな香りを持ち、リラックスを促進します。この成分には鎮静作用があり、緊張を和らげて安眠をサポートする働きがあります。また、抗炎症作用があるため、肌の赤みや刺激を抑えるケアにも役立ちます。

β-ピネン(2.9%)

β-ピネンは、α-ピネンに似た木々の香りに、ほのかな甘さを加えたような香りが特徴です。集中力を高める効果があり、作業や勉強の場面にも適しています。また、抗菌作用が期待できるため、空間の浄化や免疫のサポートにも用いられています。さりげなく心を元気づける成分です。

ゲルマクレンD(2.3%)

ゲルマクレンDは、暖かく落ち着いたウッディな香りで、リラックスを促す成分です。抗炎症作用や抗菌作用を持つことから、肌を健やかに保つためのケアにも効果的です。心を和らげ安心感を与える力があり、心地よいリラクゼーションタイムをサポートします。

サイプレスの効能や効果

サイプレス精油

こころに対する効能

鎮静作用

  • イライラや怒りを鎮めて、落ち着いた心を取り戻す
  • 頭をクリアにして、冷静に物事に向き合う力を与える

からだに対する効能

強肝作用、強壮作用、血管収縮作用、解熱作用、健康回復作用、抗リウマチ作用、殺虫作用、止血作用、制汗作用、デオドラント作用、利尿作用

  • 体液のバランスを整え、むくみやセルライトを改善する
  • ホルモンバランスを整え、月経痛や更年期の症状をやわらげる
  • せきや喘息、気管支炎などの、のどの不調を改善する

肌に対する効能

収れん作用、消毒作用、制汗作用、瘢痕形成作用

  • 汗を抑え、脂性肌を改善する

専門家からのアドバイス(注意点なども)

サイプレス

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

森や林の中など気に囲まれたところに出かけると、不思議な安心感を覚えることがありますが、サイプレスの木の香りにはそんな感覚を呼び起こさせる何かがあります。スッキリとした森林の香りは、ラベンダーとはまた違った落ち着きを与えてくれます。

他の樹木の香りと組み合わせて、和室に香らせても良いかもしれません。甘い香りが苦手な男性にもおすすめできる香りです。

ホルモン様作用がありますので、妊娠中の方は特にトリートメントによる使用は控えてください。芳香浴くらいでしたら、問題ありません。

アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)

アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました

サイプレスは、ラベンダーやティーツリーのように有名ではないものの、日本人に馴染みやすい香りだと思います。おそらくヒノキに近い雰囲気を持っているからでしょうね。

ヒノキ科のサイプレスは、私たち日本人の心の中に潜在的に息づいている何かを思い出させてくれます。深い森の中に入ったような落ち着いた気持ちにさせてくれるので、頭の中でいろいろな悩み事を抱えているときにこれを使うといいかもしれません。

私はよく、樹木系の精油とブレンドして室内芳香浴にサイプレスを利用しますが、この精油を使うことで、香りがとても引き締まるのを感じます。

また、マッサージオイルを作って脚やボディのトリートメントをするのもおすすめです。汗をかきやすい方や脂っぽい方、お肌を引き締めたい方は、サイプレスでフェイスローションなどを作ってみるのも良いでしょう。

サイプレスのおすすめの使い方

じっくりと汗をかきたいときに

発汗を促したいとき、じっくりと汗をかきたいときはサイプレスを使った半身浴がおすすめです。岩塩などにサイプレス精油を数滴加え、お風呂に入れてよくかき混ぜます。ぬるめのお湯にゆっくりとつかると、気持ちのいい汗をかくことができます。

頭の中を整理したいとき、精神の浄化に

色々なことを考えすぎて考えがまとまらないというときには、サイプレスの香りを使ってみましょう。洗面器などにやや熱めのお湯を張り、サイプレス精油を1滴たらして手を温めます。入浴のときに、お風呂のお湯にサイプレス精油を数滴たらすのも良いでしょう。心が穏やかになり、冷静な判断を下すことができます。

女性特有のお悩みに

月経が重いときや更年期など、ホルモンバランスの乱れを感じたときは、入浴の際にサイプレスを2、3滴混ぜてみてください。同じ作用をもつゼラニウムクラリセージをブレンドしても良いでしょう。

サイプレスの精油を使ったマッサージもおすすめです。ホホバオイルなどのキャリアオイルにサイプレスをブレンドして、就寝前などにマッサージしてみましょう。

サイプレスと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

ベンゾインスイートオレンジクラリセージサンダルウッドジュニパー、パイン、ベルガモットラベンダーレモンローズマリー

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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