グレープフルーツの効能を徹底解説!爽やかな香りで心と体をリフレッシュ

グレープフルーツ精油
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グレープフルーツの香りは爽やかでいいわね!

酸味と甘さの両方があって、とてもいいですよね。この香りには懐かしさを覚える人もいますよ

ダイエットにもいいって聞いたけど?

確かにそういう論文もありますね。以下で詳しく見ていきましょう

目次

グレープフルーツってどんな精油?

グレープフルーツ

どんな香り?

甘く鋭い、リフレッシュさせる香り

どんな植物?

グレープフルーツは、18世紀、カリブ海に浮かぶ島バルバドス島で発見されました。その後、アメリカのフロリダ州で広く栽培されるようになり、世界中にひろまっていきました。

この甘く、大きな果物は、スイートオレンジとブンタンの自然交配種として知られています。6メートルほどの高さにまで成長し、白い花を咲かせ、大きな黄色の果実を実らせます。グレープフルーツの名前は、果実がブドウの大きな房のようにすずなりになって実ることに由来しています。

エピソードや歴史、豆知識など

ほんのりとした苦味と酸味を伴う果実は、エデンの園の「禁断の果実」になぞらえて「禁じられたフルーツ(forbidden fruit)」と呼ばれました。グレープフルーツの学名につけられた「paradisi」には、天国や楽園と言う意味があります。

この精油の大部分は、アメリカ、イスラエル、ブラジルで生産されています。精油の分泌腺は果皮の奥深くにあり、オレンジやレモンと比べると精油の収量は少なめです。ホワイトグレープフルーツとピンクグレープフルーツがありますが、アロマテラピーではホワイトグレープフルーツの方が一般的です。

グレープフルーツ精油のプロフィール

グレープフルーツ

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名Grapefruit グレープフルーツ
和名グレープフルーツ
学名Citrus paradisi
科名ミカン科
抽出部位果皮
抽出方法圧搾法
主な産地アメリカ、イスラエル、ブラジル
主な成分リモネン(93.33%)、β-ミルセン(2.16%)、α-ピネン(0.76%)、サビネン(0.6%)、cis-リモネンオキシド(0.43%)など
主な効能、効果免疫強化、内蔵強化、消化促進、利尿、皮下脂肪の除去、うっ滞除去、抗うつ、強壮、抗炎症
香りの系統柑橘系
香りのノートトップノート

グレープフルーツ精油の主な成分と作用

グレープフルーツ精油の成分分析表
データ引用元:
Chemical Composition, Antimicrobial, Antioxidant, and Antiproliferative Properties of Grapefruit Essential Oil Prepared by Molecular Distillation

リモネン(93.33%)

グレープフルーツ精油の主要な成分であるリモネンは、爽やかな柑橘系の香りを生み出します。この香りには気分を明るくし、ストレスや緊張を和らげる効果が期待されます。また、抗菌作用を持ち、消化機能を助ける働きも知られています。心身のリフレッシュを促し、日常生活に活力を与えてくれる成分です。

β-ミルセン(2.16%)

β-ミルセンは、リラックス効果に優れた成分で、不安な気持ちを和らげる手助けをします。その穏やかな作用により、心の緊張を解きほぐし、気持ちを落ち着かせてくれます。抗炎症作用もあるため、疲れた体を癒し、心身のバランスを整える働きが期待されます。

α-ピネン(0.76%)

α-ピネンは、森林を感じさせるような清涼感のある香りが特徴で、集中力を高めたり、気分をすっきりさせる効果があります。呼吸を深めるサポートをするため、心身が疲れたときのリフレッシュにも向いています。また、抗菌作用や抗炎症作用もあり、健康を守る成分として知られます。

サビネン(0.6%)

サビネンは、免疫力をサポートする抗菌作用や抗酸化作用を持つ成分です。軽やかでさわやかさを感じさせる香りで、気分を落ち着けるのに役立ちます。ストレスの多い日常において、心を穏やかにし、安定した気持ちを保つ手助けをしてくれます。

cis-リモネンオキシド(0.43%)

cis-リモネンオキシドは、リモネンから派生した成分で、柑橘系のフレッシュな香りに少しスパイシーなアクセントを加えます。気持ちを落ち着かせる働きがあり、不安を軽減する効果が期待されます。香り全体に深みを持たせる役割も果たし、心地よいアロマ体験を提供してくれます。

グレープフルーツの効能や効果

グレープフルーツ
爽やかなグレープフルーツの香りでリフレッシュ!

こころに対する効能

強壮作用、抗うつ作用、刺激作用

  • こころを刺激し、気分を高揚させる
  • ストレスをやわらげ、幸福感を与える

からだに対する効能

強壮作用、殺菌作用、刺激作用、食欲増進作用、利尿作用

  • 食欲を刺激し、消化を促進する
  • リンパ系を刺激し、体内の水分の滞留を解消する
  • 脂肪の燃焼を促進し、ダイエットをサポートする
  • 片頭痛、月経前緊張症、妊娠中の不快感をやわらげる

肌に対する効能

殺菌作用、消毒作用

  • 炎症を鎮め、肌を引き締める

専門家からのアドバイス(注意点なども)

ダイエット

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

さわやかなグレープフルーツは、どなたにも好まれる香りのひとつです。香りのおもてなしとして玄関に香らせたり、会社の受付や会議室、美容院や病院の待合室などで香りをひろげてもいいですね。

ダイエットに効果がある、という研究もあります。正確には、「脂肪燃焼に効果がある」ということですね。

2004年の資生堂の研究では、グレープフルーツの香りが中性脂肪の燃焼を促進するタンパク質の発現を高めることを示しています。この研究では、香りを嗅ぐことで交感神経が活性化され、ノルアドレナリンの分泌が促進されることで、中性脂肪の分解と燃焼が促進されるとしています。

その後の研究でも、グレープフルーツの香りが交感神経活動を刺激して脂肪分解や熱産生を促進し、摂食量と体重を減少させる、ということがラットを使って確認されています。

もちろん、そうはいってもダイエットがそんな簡単なものではないことは皆さんがご存知の通りです。本気でダイエットを考えている方は、食事や運動、生活習慣にも十分気をつけてくださいね。

なお、グレープフルーツには光毒性(ひかりどくせい)があるため、マッサージの際には注意が必要です。

光毒性のある精油を使ってマッサージをした後、直射日光や紫外線にさらされると、シミなどを発生する場合があります。マッサージに使用した後、数時間は、直射日光の下を歩いたり、日焼けマシーンなどを使うのは避けてください。マッサージに使用する場合は、夜や就寝前に行うと良いでしょう。

敏感な肌を刺激することもあります。使用量に注意してください。

参考文献:
資生堂、香りの効果で中性脂肪を「燃焼」させる新スリミング理論を確立(2004)
嗅覚刺激の自律神経と生理機能に与える影響(永井克也 2006)

アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)

アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました

ダイエットに!と意気込んでグレープフルーツの精油を手にする人も多いみたいですが、やはり過剰な期待は禁物です。ダイエットにグレープフルーツを利用するなら、どちらかといえば、私は夜のトリートメントをおすすめします。

夜は一日の疲れが溜まるとき。
グレープフルーツとゼラニウム、あるいはラベンダーをキャリアオイルで希釈して、足などをトリートメントするんです。

グレープフルーツは、体内にある老廃物や無駄な水分を解消してくれます。何日か続けると、からだの中がスッキリしてくるのが実感できると思います。ジュニパーを使うと効果は高まりますが、ブレンド後の香りの点から私はゼラニウムやラベンダーを使用しています。

その上で、グレープフルーツの芳香浴なども併用しながら、食べ過ぎないように調節していく、というのが、私の経験からのアドバイスですね。

グレープフルーツのおすすめの使い方

グレープフルーツ精油

ハッピーな気分を味わいたいとき

グレープフルーツの香りは、幸せや高揚感を与える脳内物質、エンケフェリンの分泌を促すと言われています。アロマポットやアロマディフューザーなどの芳香器具に精油を数滴たらして、お部屋に香りをひろげましょう。気持ちを高揚させ、明るく、元気にしてくれます。

むくみ解消のためのマッサージに

お腹まわりや太もも、ふくらはぎなど、気になる部分をグレープフルーツの精油を使ってマッサージしてみましょう。ホホバオイルやグレープシードオイルなどのキャリアオイルに、グレープフルーツ精油を数滴ブレンドします。からだの気になる部分に、優しくマッサージしてください。

この際、リンパの流れを意識して、体の先端部分から体の中心部分に向かってマッサージを行うと効果的です。同じはたらきをもつ精油として、サイプレスジュニパーをブレンドしても良いでしょう。

食欲の不振に

なんとなく億劫で食事を取る気にもならない。どうも食欲がない。そんなときにも、グレープフルーツの香りが役立ってくれます。

グレープフルーツには、食欲を刺激し、消化のバランスをとる働きがあります。ティッシュに精油を2、3滴たらし、香りを吸い込むと良いでしょう。グレープフルーツの精油をブレンドしたマッサージオイルで、お腹を優しくマッサージするのも良い方法です。

グレープフルーツと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

イランイランカモミール、シダーウッド、シトロネラ、ジャスミンゼラニウムフランキンセンス、バジル、ローズ、パルマローザ、ベルガモットラベンダーローズウッド

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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