クラリセージの効能を徹底解説!月経や更年期に効く癒しの精油

クラリセージ精油
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クラリセージの香りは・・・結構キツイわね!

そうですね。初めての人はビックリするかもしれません・・・

それでも、女性に人気なのはどうして?

それは、クラリセージの精油に、女性の悩みに寄り添う効能があるからです。以下で詳しく見ていきましょう

目次

クラリセージってどんな精油?

クラリセージ

どんな香り?

ウッディーな香りを少し含んだ、重いハーブの香り

どんな植物?

クラリセージは地中海沿岸が原産のハーブで、セージの一種です。 1メートルくらいの高さにまで成長する2年草で、大きなハート型の葉を持ち、初夏にピンクや紫色の花をつけます。

エピソードや歴史、豆知識など

クラリセージと言う名前は、「明るい」あるいは「正常な」を意味するラテン語の「クラルス」に由来しています。これは、昔このハーブからとった粘液で目の洗浄をしたことからきたと言われています。中世の頃には、このハーブは「キリストの眼」と呼ばれていました。

クラリセージの薬効は古くから知られており、感染症を予防するための殺菌・抗ウイルス作用や、心を落ち着ける鎮静作用をもつ植物として利用されてきました。現在では香水の成分としてもよく利用されています。

クラリセージ精油のプロフィール

クラリセージ

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名Clary sage クラリセージ
和名オニサルビア
学名Salvia sclarea
科名シソ科
抽出部位花、葉
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地ウクライナ、ロシア、アメリカ
主な成分酢酸リナリル(59.3%)、リナロール(11.3%)、酢酸ゲラニル(5.5%)、α-テルピネオール(3.2%)、ゲラニオール(2.8%)、酢酸ネリル(2.5%)、β-カリオフィレン(2.3%)、カンファー、ボルネオール、α-ピネン、スクラレオールなど
主な効能、効果鎮静、鎮痛、通経、月経促進、分娩促進、子宮強壮、精神安定、血行促進、催淫、女性ホルモン様作用
香りの系統ハーブ系
香りのノートミドルノート

クラリセージ精油の主な成分と作用

クラリセージ精油の成分分析表
データ引用元:
Salvia officinalis L. and Salvia sclarea Essential Oils: Chemical Composition, Biological Activities and Preservative Effects against Listeria monocytogenes Inoculated into Minced Beef Meat

酢酸リナリル(59.3%)

クラリセージ精油の主成分である酢酸リナリルは、深いリラックス効果で知られています。この成分は、心と体の緊張を和らげることでストレスを軽減し、不安を取り除く助けとなります。また、自律神経を整える作用により、安眠をサポートし、心地よいリラクゼーションをもたらしてくれます。

リナロール(11.3%)

リナロールは、穏やかに心を落ち着ける作用を持ち、気持ちの不安定さや緊張を解きほぐす効果が期待されています。香りの面でも優れた要素であり、リラックスを促進するクラリセージ精油の特徴を支える重要な成分です。さらに、抗菌作用もあるため、免疫力向上や健康維持にも役立ちます。

酢酸ゲラニル(5.5%)

酢酸ゲラニルは、肌の炎症を抑え、赤みを和らげる働きを持っています。そのため、肌トラブルを抱える方に適した成分です。また、筋肉痛や月経痛を軽減する効果があるため、リラクゼーションと身体のケアの両面でサポートしてくれる成分といえるでしょう。

α-テルピネオール(3.2%)

α-テルピネオールは、感染予防に効果的な抗菌作用を持ちながら、心を穏やかにする働きも兼ね備えています。この成分は、外部からの刺激から肌や体を守りつつ、ストレスを軽減して心身の安定をサポートします。クラリセージ精油の多機能性を高める重要な成分のひとつです。

ゲラニオール(2.8%)

ゲラニオールは、細菌や真菌に対する防御力に優れており、肌を清潔に保つのに役立つ成分です。また、抗炎症作用を持つことから、肌を穏やかで健やかな状態に整えるサポートも期待できます。そのため、スキンケアや肌の健康維持において有用です。

酢酸ネリル(2.5%)

酢酸ネリルは、ストレスを和らげることでリラックスを促進し、心地よい穏やかさを与えてくれる成分です。また、女性特有の不調、特に月経痛を和らげる作用があるため、女性の健康をサポートする役割も果たします。心と体のケアにおいて、非常に頼りになる成分です。

スクラレオール

クラリセージ精油の特徴的な成分であるスクラレオールは、ホルモンバランスを整える作用に優れています。このため、PMSや更年期の症状に悩む方にとって心強い存在となります。また、心身の安定を助けると同時に、炎症を抑える働きがあるため、幅広い用途で活用されています。

クラリセージ精油の効能や効果

クラリセージ精油

こころに対する効能

抗うつ作用、鎮静作用

  • 緊張をときほぐし、心を落ち着ける
  • パニックに陥った心を鎮め、リラックスさせる
  • 疲れた心を癒やし、幸福感を高める

からだに対する効能

強壮作用、駆風作用、血圧降下作用、健胃作用、抗痙攣作用、抗神経障害作用、催淫作用、子宮強壮作用、消炎作用、消化促進作用、制汗作用、鎮痙作用、通経作用、デオドラント作用、粘液過多治癒作用、分娩促進作用

  • ホルモンバランスを整え、月経不順や更年期症状を改善する
  • 緊張を鎮め、頭痛や片頭痛をやわらげる
  • 体に活力を与え、病後の回復をサポートする

肌に対する効能

消炎作用、消毒作用、鎮静作用

  • 髪の成長を促進する
  • 肌の炎症を抑え、赤みを和らげる

専門家からのアドバイス(注意点なども)

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

書籍などで「マスカットに似た香り」と表現されることもありますが、実際にはもっと重く濃厚な香りで、量を間違えると頭痛や吐き気の原因になることもあります。使用量に注意し、最初は少ない量からスタートしてください。

きつめの香りにもかかわらず、女性から高い人気を得ているのは、やはり多くの人がクラリセージの高い効能に注目しているからでしょう。

クラリセージの特徴成分であるスクラレオールには、女性ホルモン(エストロゲン)に似た作用があることが知られています。ホルモンバランスが気になる方には、特におすすめします。

通経作用があるため、妊娠期の女性はマッサージやトリートメントによる使用は控えてください。芳香浴くらいでしたら問題ありません。

また、鎮静作用も強いので、車の運転など集中が必要なときには使用しないでください。

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クラリセージはよく、「幸福感を呼ぶ香り」という意味の表現がなされます。

私は最近、どちらかといえばトリートメントでクラリセージを使う機会は少なく、バスソルトにしてお風呂でのリラックスや室内での芳香浴に使用することが多いのですが、心が「絶好調」ではないときほどこの精油の香りがやさしく感じられるので、ある意味それが自分の心理状態を表すバロメーター代わりになっています。

実際、この精油を使いたいと思うときは、とても疲労していたり、緊張の連続で心の中の細い線が切れそうな状態だったりといったときが多いのです。特にサンダルウッドラベンダーなどと合わせて芳香浴に利用すると、のんびりとした雰囲気の中で、気分を明るく取り戻すことができますよ。

ホルモンバランスの気になる女性は、この精油を使った芳香浴やトリートメントがおすすめです。2週間も続けてみたらそれなりに違いが実感できると思いますよ!

かなり濃厚な香りですので、少なめの量を心がけて下さい。香りがきつく感じる場合は、他の精油とのブレンドをおすすめします。

クラリセージのおすすめの使い方

女性特有のお悩みに

ホルモンバランスはストレスとも密接な関わりがあります。ホルモンバランスの乱れを感じた時は、入浴の際にクラリセージを1、2滴混ぜてみてください。濃厚な香りのため、1~2滴で様子を見てください。ゼラニウムフランキンセンスをブレンドしても良いでしょう。

クラリセージの精油を使ったマッサージもおすすめです。ホホバオイルなどのキャリアオイルにクラリセージをブレンドして、就寝前などにマッサージしてみましょう。ラベンダーベルガモットなどをブレンドすれば、リラックス効果も高まります。

気分を高めたいときに

幸福感や陶酔感を高めてくれるクラリセージを、入浴の際にも利用してみましょう。お風呂にクラリセージ精油を1滴落とし、のんびりとお湯につかります。ゼラニウムイランイランの精油を1滴混ぜてもよいでしょう。
いずれの精油も強く香りますので、使用する量には十分注意してください。香りが強すぎると、頭痛や吐き気を引き起こす場合があります。

クラリセージと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

グレープフルーツサイプレスサンダルウッド、シダーウッド、シトロネラ、ジャスミンジュニパーゼラニウムフランキンセンスベルガモット、ライム、ラベンダー

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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