「エッセンシャルオイル」と「精油」と「アロマオイル」の違いってなに？

「アロマオイル買ったよってA子に言ったら、『アロマオイルなんかダメよ、エッセンシャルオイルじゃなきゃダメなんだから！』とかすごい勢いで言われたのよね。100％のオイル買ったのに・・・」

・・・なんだか、ややこしいですね。

「エッセンシャルオイル」、「精油」、「アロマオイル」とは、いったい何を指すのでしょうか？　また、それぞれに違いはあるのでしょうか？　

このページを読めば、すっきり解決します！

実は、言葉そのものは難しくありません。
では、なぜ混乱がおこるのかというと、特に「アロマオイル」という言葉の使い方が、人によって異なるからです。

どのあたりに混乱の原因があるのか？　そんなことに注意しながら、ぜひ最後までお付き合いください。

「エッセンシャルオイル」とは

「エッセンシャルオイル」イコール「精油」である

まず最初に「エッセンシャルオイル」と「精油」ですが、これはまったく同じものです。「essential oil」の日本語が「精油」になります。

そして、アロマテラピーを楽しむときに使用するオイルの正式名称が、この「エッセンシャルオイル（＝精油）」になります。

では、エッセンシャルオイルとはいったい何でしょうか？

エッセンシャルオイルとは、ラベンダーやペパーミントなど、さまざまな天然の植物から抽出した、香りのするオイルのことをいいます。基本的に100％の純度のものを指します。

以下で、（公社）日本アロマ環境協会の定義を見てみましょう。

「エッセンシャルオイル（精油）」の定義

精油（エッセンシャルオイル）は、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質である。

各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものである。

（公社）日本アロマ環境協会

大事なポイントをわかりやすく箇条書きにしてみましょう。

いかがでしょうか。
天然の植物から抽出したナチュラルなオイルというのが重要で、アロマテラピーではこのようなオイルを利用することが求められます。

「アロマオイル」とは

「アロマオイル」の定義

アロマオイルというのは、アロマ業界では「エッセンシャルオイル以外の香り用のオイル」を総称して指すケースが多いです。

つまり、香りはするけれども、天然ではなかったり、希釈されていたりするために、アロマテラピーの用途に使うには十分ではない、というオイルです。

安価なものが多く、「フレグランスオイル」、「ポプリオイル」などの名称で販売されていることがあります。

ただし、一般には「アロマオイル」という言葉のほうが浸透している

ただ、とても大事な点なのですが、大多数の人はアロマテラピーに利用するオイル（＝エッセンシャルオイル）のことを単純に「アロマオイル」と呼んでいます。

アロマに使うオイルだから「アロマオイル」、というわけです。
普通の人にとっては言葉の違いなどはささいな問題ですので、おそらく8割以上の人はそのように呼んでいると思います。（わたしの体感ですが）

「エッセンシャルオイル」と「アロマオイル」という言葉に混乱がみられるのは、このあたりに原因があると言えるでしょう。

「アロマオイル」は誤りなの？　使わないほうがいいの？

「エッセンシャルオイル（または精油）」が正式な名称だとするならば、「アロマオイル」という言い方は間違いなのでしょうか？　このような言い方は訂正したほうがよいのでしょうか？

わたしはそうは思いません。
なぜなら、実際にたくさんの人が「アロマオイル」という言葉をすでに使っていて、広く世間に知れ渡っているからです。

大事なのは、どのようなオイルを使うべきなのか（天然か、100％かなど）ということですので、それをしっかりと理解してもらえるならば、呼び方にそれほどこだわる必要はないのではないかとわたしは思うのです。

「エッセンシャルオイルとアロマオイルは別物なんだ！」といった小難しい話をもち出すと、「なんか面倒くさいな・・」と感じる人も増えてくることでしょうし、そのためにアロマを敬遠してしまう人も出てきてしまうかもしれません。

こまかな言葉の違いより、気軽に香りを楽しんでほしい。アロマの敷居を低くして、たくさんの人にアロマを体験してもらいたい。そんな風に思っています。

というわけで、このサイトでは「アロマオイル」という言葉も「エッセンシャルオイル」と同じように普通に使用しています。

まとめ

「エッセンシャルオイル」とは、天然の植物から抽出した、香りのするオイルのことをいいます。アロマテラピーでは、このエッセンシャルオイルを使用してください。ちなみに、日本語では「精油」といいます。

一方、「アロマオイル」とは、通常はアロマテラピーに適さないオイル全般（合成香料を使用したオイルや、エタノールで希釈したオイルなど）のことを指しますが、世間一般では「アロマテラピーに使用するオイル」のことを単純に「アロマオイル」と呼ぶことも多いので、どちらの意味で使われているかは文脈から判断しましょう。