エイジングケアから敏感肌まで! キャリアオイルの選び方

キャリアオイルの選び方
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アロママッサージやスキンケアに欠かせないのが「キャリアオイル」。
しかし、種類が豊富で、どれを使ったら良いか迷う方も多いのではないでしょうか?

この記事では、キャリアオイルの基礎知識から選び方のポイントまで詳しく解説します。
肌質やお悩みに応じたおすすめのキャリアオイルも紹介しますので、ぜひキャリアオイル選びの参考にしてみてください。

ちなみに、キャリアオイル20種類の詳しい情報や、アロママッサージオイルの作り方、希釈の濃度などについては、別ページで解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。

目次

キャリアオイルとは?

スイートアーモンドオイル

キャリアオイルとは、植物の種子や果実、ナッツなどから抽出されるオイル(油脂)のことで、主にエッセンシャルオイル(精油)の希釈に使用されます。

エッセンシャルオイルは刺激が強すぎて、直接お肌につけることができませんが、キャリアオイルを使って一定の濃度に薄めることで、安全にお肌に使えるようになります。

そのためキャリアオイルを「ベースオイル」と呼ぶことも多いのですが、アロマテラピーの世界では、エッセンシャルオイルが肌に浸透するのを助けてくれることから、「Carrier oil」(carrier=運ぶ)と呼ぶことが多いです。

栄養が豊富で、お肌にやさしいキャリアオイル

アプリコットカーネルオイル

しかし、キャリアオイルは単に「希釈のためのオイル」ではありません。

キャリアオイルは必須脂肪酸やビタミン、ミネラルなどの栄養分が豊富で、それ自体にお肌の保湿や保護、再生をサポートする働きがあります。植物から得られるキャリアオイルには、植物のもつ自然の恵みがたっぷりと詰まっているのです。

また、お肌に優しいのも重要なポイントです。
キャリアオイルは刺激が少なく、敏感肌や乾燥肌の方にも安心して使用できるのが特徴です。天然由来であるため、ナチュラルで安全なスキンケアを行うことができます。

キャリアオイルとエッセンシャルオイル(精油)の違い

ラベンダー精油
項目キャリアオイルエッセンシャルオイル(精油)
抽出部位・抽出方法種子、ナッツ、果実から低温圧搾法などで抽出葉、花、果皮、根、樹皮、心材から水蒸気蒸留法などで抽出
用途肌の保湿、栄養補給、マッサージ主に香りによる心理効果
香り微香または無臭強い芳香を放つ
揮発性揮発性なし揮発性あり
使用方法単体でも使用が可能希釈して使用するのが基本
安全性肌に優しく、直接使用可能刺激が強く、肌に直接使用できない(一部可)

キャリアオイルの選び方 あなたにピッタリのオイルを見つけよう!

キャリアオイルは、ご自身の肌質やお悩み、使用する部位などによって選ぶことが大切です。また、オイルの質感(テクスチャー)も大事になってくるでしょう。さまざまな点から、どのオイルが適しているかを解説します。

1. 肌質で選ぶキャリアオイル

アロママッサージ

敏感肌向け

敏感肌には、穏やかな使い心地で刺激の少ないオイルがおすすめです。

アプリコットカーネルオイルカレンデュラオイルマカダミアナッツオイルアボカドオイルなどは、お肌に優しく、アレルギーのリスクも少ないので良いでしょう。乾燥からお肌を守り、しっとりとした柔らかい肌を維持するのに役立ちます。

乾燥肌向け

乾燥肌には保湿効果の高いオイルがおすすめです。

スイートアーモンドオイルアルガンオイルオリーブオイルなどは、ビタミンEやオレイン酸を豊富に含み、肌にしっとりとした潤いをもたらします。乾燥によるカサつきや小じわを防ぎ、肌を柔らかく保つことができます。

老化肌向け

年齢に伴うお肌の変化が気になる方には、抗酸化成分が豊富で、エイジングケアの効果が期待できるオイルがおすすめです。

ローズヒップオイルイブニングプリムローズオイル(月見草オイル)カメリアオイルなどには、肌の弾力を保ち、シワやたるみの予防に役立つ成分が含まれています。お肌にハリを与え、若々しい印象を保ってくれます。

脂性肌向け

脂性肌には、さらっとした軽い質感で、皮脂のバランスを整えるオイルが向いています。

ホホバオイルグレープシードオイルなどは、毛穴を詰まらせにくく、皮脂の過剰な分泌を抑える働きもあります。べたつきが少なく、快適に使えるのが特徴です。

2. お悩みで選ぶキャリアオイル

にきび

ニキビ対策

ニキビを防ぐには抗炎症作用があるオイルが効果的です。

ローズヒップオイルホホバオイルグレープシードオイルなどは、毛穴を詰まらせにくく、ニキビの原因菌の増殖を抑える働きがあります。これらのオイルは、清潔で健康的なお肌をサポートをしてくれます。

ラベンダーティーツリーなどの殺菌作用の高い精油をブレンドすると、さらに効果が高まります。

肌荒れケア

肌荒れが気になる方には、お肌の炎症をおさえ鎮静してくれるオイルや、お肌の再生を促してくれるオイルがおすすめです。

カレンデュラオイルアボカドオイルセサミオイルイブニングプリムローズオイル(月見草オイル)などが良いでしょう。敏感な肌を優しくいたわり、ストレスからお肌を守る役割を果たしてくれます。

美肌サポート

くすみが気になる方や透明感を求める方には、ローズヒップオイルアプリコットカーネルオイルイブニングプリムローズオイル(月見草オイル)が向いています。ビタミンCが豊富で、お肌のトーンを明るく整え、健康的で輝きのある肌へと導いてくれます。

シミ・シワ対策

シミとシワの対策のためには、抗酸化成分を含むローズヒップオイルアルガンオイルアボカドオイルが効果的です。お休み前に塗り込むことで、シミやシワを予防し、肌にハリを与える作用が期待できます。

3. 部位ごとに選ぶキャリアオイル

髪にココナッツオイル

お顔には、軽めで肌に優しいホホバオイルアルガンオイルスイートアーモンドオイルグレープシードオイルが適しています。

これらは肌になじみやすく、毛穴を詰まらせにくいため、日常のフェイシャルケアにはピッタリです。

髪には、ダメージ補修効果のあるココナッツオイルアルガンオイルホホバオイルマカダミアナッツオイルがおすすめです。髪に少量をなじませることで、髪の乾燥を防ぎ、ツヤとしなやかさを与えます。

日本人に馴染みの深いカメリアオイル(椿油)も良いでしょう。洗い流さないトリートメントオイルとして、あるいは週に一度のしっかりめのオイルパックとして、ぜひ活用してみてください。

頭皮

頭皮ケアには、ホホバオイルグレープシードオイルアボカドオイルなどがおすすめです。頭皮マッサージに使用することで、皮脂のバランスを整え、健康な髪の成長をサポートしてくれます。

全身

全身用には、伸びが良く、肌にしっかりなじむオイルがおすすめです。

グレープシードオイルスイートアーモンドオイルオリーブオイルセサミオイルなどは保湿力が高く、シャワー後に塗ることでお肌に潤いを閉じ込め、しっとりとした仕上がりが続きます。

むくみ対策や痩身などの用途はもちろん、冬場の乾燥対策や、お風呂上がりの全身ケアにも効果的です。

4. テクスチャー(質感、触感)で選ぶキャリアオイル

オリーブオイル

さらさらで軽いオイル

軽いテクスチャーで肌にすっとなじむオイルが好きな方には、ホホバオイルグレープシードオイルアプリコットカーネルオイルがおすすめです。これらのオイルはべたつきが少なく、快適に使用できるため、朝のスキンケアや暑い季節にも適しています。さらっとした仕上がりで、メイクの下地としても使いやすいです。

リッチで重たいオイル

乾燥が気になる方や、夜間の集中保湿ケアには、アボカドオイルオリーブオイルセサミオイルなどのリッチなテクスチャーのオイルが効果的です。これらのオイルは保湿力が非常に高く、長時間しっとり感を保つことができます。特に冬場のスキンケアにおすすめです。お肌の水分をしっかりと閉じ込め、柔らかなお肌をサポートをしてくれます。

おわりに

いかがでしたか?

お肌の状態や目的に合わせてキャリアオイルを選ぶことで、スキンケアの効果を最大限に引き出すことができます。

お好みのエッセンシャルオイルをブレンドすれば、心地よい香りとともに、お肌と心の両方をケアする贅沢なスキンケアタイムが実現できます。

ぜひご自身に合ったキャリアオイルを見つけ、理想的なスキンケアライフをお楽しみください!

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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